COLUMN コラム

ENTRY

お申込み・お問合せはこちら

住宅ローンだけじゃない!知っておきたい 火災保険と修繕費

こんにちは。FPオフィスながのココカラ 栗原です。

先日内閣府が公表した令和8年度経済財政白書の中で、金利上昇が家計に与える影響についての記述がありました。

住宅ローンなどの債務にかかる金利上昇が1%、預金等の金融資産にかかる金利上昇が0.6%と仮定した場合、

20~40代の住宅ローン保有世帯でマイナス傾向となる一方、50代以上の高齢層ではプラスになる、との内容でした。

皆さんは「金利上昇」と聞いてどんな印象を受けますか?

預金金利が上がることはよいことですが、嬉しく思うのは、「投資は怖い」という高齢層世帯くらいかもしれません。

NISA等の投資に目が向いている若年世代にとっては、物価上昇率に追い付かない金利を見てもあまり魅力的には感じないでしょうし、むしろ白書にもあるように、これから住宅購入を控えて住宅ローンを検討している方や、既に変動金利型の住宅ローンを返済中の方からすれば、ネガティブなニュースと捉えられているのではないでしょうか。

これから住宅購入を検討する方にとっては、建築費も住宅ローン金利も上がり、益々住宅購入の心理的ハードルが高くなっています。

住宅ローンの選択も悩ましいところですが、見落とされがちな住宅関連費が、本日のテーマである「火災保険」と「修繕費」です。

これから住宅購入を計画する方はもちろん、既に購入済みの方にも関係してくるお話ですので、ぜひ最後までお付き合いください。

忘れた頃にやってくる、火災保険契約更新

住宅を購入する際、通常火災保険にも加入します。
保険料は、長期一括で複数年分まとめて前払いされる方が多いかと思います。
初回契約時は、住宅購入手続きに追われる中手続きするとあり、保険料も購入費の一部、必要経費としてそこまで負担感を感じなかったかもしれません。
「結構払ったな」とその時感じても、喉元過ぎれば忘れるものです。
しかしこの火災保険も、今後大きな負担となってくることを理解しておく必要があります。

短縮される火災保険の保険期間

2015年9月までは、保険期間は最長36年でした。※地震保険は最長5年
一括払いの割引も大きく、住宅ローンに組み込んで支払う方もいました。
当時の契約では住宅ローン完済予定年月まで地震保険部分以外更新はなく、変更しない限り追加の保険料は地震保険料以外発生しません。

しかし、2015年10月には保険期間が最長10年※地震保険は最長5年となりました。つまり、10年毎に更新、保険料の支払いが必要となったのです。

そして2022年10月以降現在は、最長5年に短縮されています。

値上がりする火災保険保険料

自然災害の増加、物価高による資材費用や人件費の増加...火災保険の値上げも例外ではありません。
また、その値上げ率も大きく、2019年以降4度の改定で30%以上、商品や地域によっては40%以上の値上げとなったケースもあります。
あくまで印象ですが、前回保険期間10年の保険料と、今回保険期間5年の保険料が同じくらい、なケースが多いといった感じです。

火災保険の保険料は、構造や地域、大きさや築年数、補償内容等の条件により異なるため、一概に相場感はお伝えできませんが、ここ最近の肌感覚では、戸建て木造で5年一括25万円~35万円、くらいな印象でしょうか。
ですがこれは条件により大きく異なりますので、あくまでイメージです。
※マンションの場合は木造(非耐火)に比べかなり安く、耐火性能のある住宅の場合も、割引が適用されます。

いずれにしても、初めて契約する方にも、更新で契約する方にもなかなかの負担感になるかと思います。

また、更新の際に注意したいのがインフレの影響です。
契約当時、再取得価格として設定した保険金額(建築費)も、インフレの影響でその金額では同等の建物再建はできないということが起こりえます。
同等建物の再建費を火災保険で賄うには、保険金額の見直しも必要になります。そうなると保険料は更に上がることになってしまい、なかなか悩ましいところです。

加えて、住宅ローンが変動金利の場合は、5年毎に金利の変動が返済額に反映されますので、金利上昇と重なれば負担感は更に悩ましいものになるでしょう。

戸建てで忘れられがち、住宅修繕費

自動車なら2年毎に車検があります。人間も年に一度、健康診断や人間ドックを行います。
長く安全に乗り続けるため、健康に生き続けるため、定期的なメンテナンスは物でも人でも必要になってきます。

住宅はどうでしょうか。
古くなったり傷んできたら買い替えますか?
住宅ではなかなか車のようにはいかないはずです。
マンションであれば「修繕積立金」として強制的に徴収されますが、戸建てではどうでしょう。
車検のように受検しなければ住み続けられないようなルールもありません。
とはいえ、どんなに立派な住宅でも様々な箇所が経年劣化します。
住宅費といえば住宅ローンしか思い浮かばない、いいとこ毎年請求がくる固定資産税が思いつくくらいではないでしょうか。
住宅修繕費、備えていますか?

住宅ローンを返すだけでは終わらない、住宅のメンテ費

実際にどのようなメンテ費が必要になるのでしょうか。
小さいところでは、トイレ、コンロ、給湯器などの住宅設備、小さいといっても給湯システムによっては40万円以上かかるケースもあるでしょう。
そして特に考えておかなければならないのは、外壁や屋根などの大きな修繕費です。
築10~15年で100~300万円程度は見ておきたいです。インフレの影響を考えると、もう少し多めに見積ってもいいくらいです。

戸建は準備がおろそかになりがち、マンションは「修繕積立金」があるから安心?

マンションでは強制的に月1.5~2万円程度の「修繕積立金」が徴収されますが、戸建てでそれができている方はほとんどいないのではないでしょうか。
しかし戸建てでも当然にメンテナンスは必要になります。
実際には貯蓄で賄うことになりますが、今この資金が準備できない世帯が増えています。
資金が準備できない場合は修繕ができず後回しになり、さらに劣化が進んで将来の修繕費用が高額になったり、せっかくこだわって手に入れたマイホームなのに見た目が残念な古びた住宅になってしまうことも。
そこまで古い住宅ではないのに、外壁が汚れたままの残念なおうちを見たことはないですか?

一方、マンションはどうでしょう。積立金があるから安心なのでしょうか。
これがしかししかしです。
元々新築時の積立金は、買い手が付きやすいよう低く抑えられていることが多いため段階的に値上げされることが多いのですが、金額が適正でないケースや値上げが実施されていないマンションでは修繕費が足りないという事態が起こってきます。
実際に、そのような問題に直面しているマンションが多くあります。
インフレ下にある今後は、修繕費が不足するマンションがもっと増えていくかもしれません。
ちなみに積立金が不足する場合は、各世帯一時金を負担するか、借り入れで追加の返済負担を負うことになります。それもできない場合は、修繕ができないことになり、マンション全体の資産価値も下がることになります。

変動金利型住宅ローンの金利引上げ、車の買替え、こどもの大学進学…重なると大変、住宅修繕費

戸建てでは貯蓄から、マンションでは積立金から、足りない場合は一時金か追加返済負担で賄うことになりますが、新築から10年後、15年後を想像してみてください。お子さまは何歳になっていますか?
こどもの教育費がかさむ頃だなあ、という方は大変です。
こども複数の大学進学が重なる頃に車の買い替え時期が重なり、追い打ちをかけるように住宅ローン金利の引上げ。
火災保険の更新もあるし、そんな時に限って冷蔵庫が故障。ついでに洗濯機も…。あるあるですね。

貯蓄でカバーできる世帯であれば問題ありません。本楽カバーできないといけないはずです。
ライフステージの中では「貯め時」と「消費時」のサイクルが必ずありますので、この時期貯蓄がある程度消費されていくのは仕方のないことです。
ですが、その貯蓄が不足してしまう世帯が多くあるのも事実です。
怖いことをいうようですが、このタイミングで病気をして収入が減少していたり、転職で一時的に収入が減少していたり、なんてことが重なると本当に大変です。

今こそ必要、長期的な資金計画

「インフレリスク」、「金利上昇リスク」がまだ現実味なく、超低金利の渦中にあった頃は、金利の上昇も火災保険も修繕費も、楽観的に捉えている方が多くいました。
世の中の空気感もそうであったため仕方のないことかもしれません。
しかし今は違います。
「インフレリスク」といってその意味から説明しないといけないことは減ってきましたし、住宅資金計画で高めの金利上昇率を示しても驚く人は減ってきました。
住宅ローンの審査が通ったといわれても、本当に購入してよいのか、最後までローンを払っていけるのかと慎重になる方が増えてきました。
皮肉なことですが、今ライフプランの意義がようやく世の中に少しづつ理解されてきたのかなと感じる今日この頃です。

マイホーム購入、諦めますか?

物価高、金利上昇、社会保険料負担増加、なかなか増えない可処分所得(手取り収入)、これらが現実問題として実感されつつある今日、それでもマイホームを取得したい層はこれまでと同じく一定数存在します。
でも以前のように勢いで買えない…。マイホーム、諦めますか?

個人的にはいろいろな価値観、選択肢があってよいと思いますし、人生においてマイホームの取得が必須だとは思いません。
とはいえ、どんな形でも住むところは必要ですし、マイホームを手に入れたいと考える方が多いのも理解できます。
しかし今はこわくて一歩踏み出せない、そんな方も多いでしょう。
ではどうしますか?購入を諦めますか?物価高や金利上昇が落ち着くまで待ちますか?
注文住宅ではなく建売にする、中古住宅にする、賃貸に住み続けて老後コンパクトな住宅取得を考える…視野を広げいろいろな選択肢を持つことは良いことだと思います。
その上で、やはり大事になってくるのは長期的な視点であり、その資金計画ではないでしょうか。
もはや「住宅ローンが完済できればどうにかなる」世の中ではありません。
大げさに言えば、住宅を考えることは、自分たちがどう生きたいかを考えることだと思います。
そのためには住宅メーカーへ出向いて住宅購入の相談をする、銀行に出向いて住宅ローンの相談をする、それだけでは最適な答えは見つからないはずです。

何から始めるべき?

そろそろマイホームが欲しいな、いつかはマイホームが欲しいな…そう思い始めた時に何をやるべきか。
まずは現状の収支を知る、将来の大きな資金の動きを確認する、そこに問題点や課題点がないのか、今やるべきことを確認する。
大きな視野で将来を見た時、自分たちがどう生きたいのかがきっと今よりクリアに見えてくるはずです。そうすれば、おのずとどの選択肢を選ぶべきか、今やるべきことは何なのかが見えてくるはずです。

当オフィスのコンサルティングは、そのお手伝いをしています。
迷っている方、進むべき道を一緒に考えましょう。
コンサルティングを通して、何かヒントを得られるかもしれません。

気になる方は、お気軽にお問合せください。

今日は、住宅購入時に見落とされがちな火災保険や修繕費という、住宅維持費について考えてみました。
憂うことが多いテーマでしたが、心の準備を含め事前の準備があるとないとでは大きく違うはずです。
賢く楽観的に、将来を描けるとよいですね!

本日は以上です。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

CONTACT お問い合わせ

幸せなマイホーム生活を送るために
些細な疑問・不安でもご相談ください