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車を買い替えたいと考えている人必見! 新車納期の長期化と中古車の高騰に、これからの保有方法を考える

FPオフィス ながのココカラ 栗原です。
今回は車の購入と保有方法について、考えてみたいと思います。

都会では車を持たない生活もスタンダードになりつつありますが、地方では車のない生活は考えられません。
都心から長野県へ移住した方も移住を機に車を保有されていますし、長野県で言えば子育て世帯の多くが普通車と軽の2台持ちです。
生活に欠かせないとはいえ購入や乗換えとなると家計にも影響を及ぼしますし、住宅購入や教育費負担等と重なる際は更に悩ましい問題となります。

当オフィスでは自動車購入のご相談にも応じていますが、最近自動車業界を取り巻く環境も変化し、これまでとは少し考え方も変える必要があると感じているので、その辺りをお伝えしていこうと思います。

そろそろ車を買い替えたいと考えている人必見!
購入はまだ先だけどこれからも維持、買換えが必要という方もぜひ最後までお付き合いください。

新車の納車時期が長期化している

まず最近の大きな変化として挙げられるのが、「納車時期の長期化」です。
実際にどれくらい長期化しているのでしょう。
また、なぜ長期化しているのか、今後の見通しはどうなのかについて、解説します。

納車時期はどれくらい長期化しているのか

新車の納期は通常1~3カ月程度ですが、最近は早い車種でも3~4カ月、車種によっては半年~1年以上になるケースも多くなってきています。
例えば、買換えのタイミングとして次の車検前に購入を考えるケースが多くあると思いますが、
これまでの場合だと車検が12月の場合、逆算して8月頃には商談がまとまるよう進めていけば問題ありませんでしたが(もう少し後ろ倒しになっても間に合いました)、最近ではそのスケジュールだと希望車種によっては間に合わないということが起こってくるのです。
特に人気車種やミニバンなどは納期が長期化しているため、かなり余裕を持って商談を進めないと車検前の乗換えができないということになります。

納車時期長期化の原因と今後の見通し

納車時期長期化の原因は、やはりコロナの影響が大きいようです。
リモートワーク等が進んだことで世界的に半導体不足に陥り、加えてコロナ感染者数の増加に伴う工場稼働率の低下が生産数を減らし、需要に供給が追い付いていないという状況が続いているのです。
間に合っていないのは半導体だけではなく、その他自動車製造に必要な多くの部品も手に入りにくい状態が続いているようです。

また今後についても、現状では改善される見通しが立っていません。
今後も暫くこうした状況が続くものとみられています。

納車時期長期化が及ぼす影響

納車時期長期化により、実際に購入検討している人はどのように対応しているのでしょうか。
最近多く見られるパターンから、これから納得のいく購入をするためのヒントを探りたいと思います。

納車が待ちきれずに中古車を選ぶ人

実際に、納車が待ちきれずに希望しない車種に妥協、変更する人や、中古車購入に切り替える人が増えています。
特に前述のように車検時期が迫っている人は、納車を待てば車検を通さなくてはならなくなりその分負担が増えてしまうので中古車に妥協する、というパターンをよく聞きます。
車検が関係しない方でもお子さんの進学や習い事の送迎等で車がすぐに必要になった、というケースや、転勤や部署変えで通勤や仕事に車が必要になった、というようにどうしてもいついつまでには用意したいというケースもあり、本来は新車を想定していた方でも中古車に変更するという方が今とても増えているのです。

世界的な中古車需要増加による価格高騰

世界的に新車の供給が追い付いていないため、中古車の需要というのも必然的に大きくなってきています。
それに伴い中古車販売価格も高騰。一部の人気車種では新車より高いという逆転現象も起こっています。
平均しても2、3割程価格は上昇し、現在も高止まりの状態にある、といったところでしょうか。
今車は新車、中古車ともに完全に売り手市場なのです。

多くの人は納車時期がここまで長期化しているとは知らず、また前述のように必要に迫られている人もいて、中古車に変更して購入するという人が増えているのですが、
必要に迫られているとはいえ割高になっている中古車を購入することは基本的にはあまりおすすめしません。
もちろん元々中古車を想定している方や、探している希望車種がある方、状態のよい、または条件のよい車に当たった人はよいのですが、やはり中古車になると新車に比べどうしてもメンテ代が早い段階から多く必要になってきます。
今までなら車両価格が安い分その点は問題視しない、との考え方もありましたが、今ではその車両価格も高騰し、メンテ費は変わらず新車より多くかかるということですから、やむを得ないとはいえできれば避けたい選択なのではないかなと感じています。

自動車購入がライフプランに与える影響

納期や価格の高騰も悩ましいところですが、そもそも車の購入、乗換えは一括支払いであれ分割支払いであれ家計や将来の収支にも影響を及ぼします。
また車両費だけではなく、税金、保険、車検、その他メンテナンス・修理費、ガソリン(または電気)代、タイヤ交換費、駐車場代等の維持費も馬鹿になりません。
特に長野県のように世帯で複数台所有している場合は、その負担感も更に大きくなります。

ここではライフプランというより広い視野で車の購入と保有を考えます。

今の車は高くなった?

人生で既に複数台の乗換えを経験したことがある方は、「最近の車は高いな」と感じることがあるのではないでしょうか。
私も肌感覚で普通車も軽も高くなったなと感じています。 
環境性能を向上するための開発コストも増加しているでしょうし、
安全性能も向上し標準装備が増加、高額化しているのも一つの要因と考えれば、単なる値上げとも言えないのかもしれません。

確かにそのような理由で昔に比べ車両価格が高くなっているのも事実なのでしょうが、
昨今の日本では実質賃金が上がらない中物価が上昇しているとあり、心理的な負担感も今まで以上に大きくなっているのかもしれません。

今となっては原材料の高騰もあり、今後更なる値上げも必至と見ておかなければならないのでしょう。

自動車の生涯コスト

車の生涯コストって考えたことありますか?
住む地域や家族構成等によって条件も変わってきますが、長野県の子持ち世帯の場合は前述のように2台持ちがスタンダードですので、ライフプランを通してみると車の生涯コストが意外と大きいということに気付かされます。

上記の表は、年度毎に収支を見るキャッシュフロー表です。
この表で収支の増減やその内訳をチェックすることができるので、「この年の年間収支の大きなマイナスはどうしてだろう」と思った時に収支の内訳を見て要因を探ります。
上記の表でいうと、マーカー箇所が平年に比べ増加していることがわかります。内訳を確認すると、「教育費」であれば大学進学費だな、とわかりますし、「住宅費」であれば修繕費だな、ということがわかります。
では「その他」の増額は何でしょう。勘のいい方は自動車だな、と気付かれますが、多くの方は「何だろう...」となります。
表にしてみると、車の購入費負担が大きいことを実感します。
※「その他」には医療費やレジャー費も含まれています。

生涯コストでいうと、
例えば独身の場合だと約2,400万円 ※下記前提にて算出
既婚で2台持ちとなった場合は約3,600万円にもなります。

地方では現状、車所有に代わる現実的な代替手段がないため車の購入維持費というのは生活に欠かせない必要不可欠なコストであり、それゆえライフプランに与える影響も決して小さくはないのです。

~試算の前提~
■独身のケース 
20歳~70歳まで保有 ※長野県では70歳以上の保有率も高く、実際には75歳、80歳と想定される方が多い
・買換え(普通車) 250万円/8年毎 ※最後の買換えは60歳と想定 ※ライフプラン上は一時金で計上する場合が多い
・自動車保険 7万円/年 ※等級や補償内容により増減するため試算上は平均的な金額で固定
・自動車税 4万円/年
・車検 13万円/23歳~2年毎 ※新車時は初回3年後となるが期間中2年毎として試算
・タイヤ(夏・冬)購入 16万円/25歳~5年毎
■既婚のケース 
上記独身ケースに加え、30歳~65歳まで2台目保有
・買換え(軽自動車) 180万円/8年毎
・自動車保険 6万円/年 
・自動車税 1万円/年
・車検 10万円/33歳~2年毎 
・タイヤ(夏・冬)購入 14万円/35歳~5年毎

車の購入、保有方法について最近感じることとこれからの方向性

現金一括にしろローンにしろ、決して安い買い物ではない自動車。
それゆえ購入となると何かと迷うことも多いのではないでしょうか。
普通車にするのか軽にするのか、新車か中古車か、一括か分割か、何年乗るのか、等々。

最近車の購入に関し、ライフプランの側面からのご相談も増えてきています。
いくつかの事例も参考に、これからの方向性を考えてみたいと思います。

自動車ローンの負担が家計を圧迫しているケース散見

費用を抑えようと中古車にするとメンテ費が高くつく、かと言って状態がよい中古車を選ぶと車両費が高くなる、それならやっぱり新車がいいかも。といざ新車購入を計画します。
まとまったお金を用意できる人はよいのですが、仮に300万円となると下取り価格や頭金を入れたとしても全額一括で購入というのはなかなかハードルが高い、という人も多いのではないでしょうか。
その結果、自動車ローンを利用する人も多いのですが、よく見るパターンが2つがあります。
①早期完済を念頭に返済期間を3~5年とし、月返済額が高額になっているパターン
②月額負担を抑えるために返済期間が長期になっているパターン

①の場合、問題なく早期に返済できればその後のコストはメンテ費等の維持費だけで済むのでよいのですが、当初は問題のない返済額だったとしても、ライフステージの変化により負担感が大きくなり家計を圧迫してしまうケースもあります。
例えば、返済期間中にこどもが生まれて妻が産休育休になり世帯収入が減少してしまったり、
マイホーム購入にあたりローン審査に影響した、というケースもあります。
家賃並みの返済額で計画する際は、返済期間中のその他の収支やライフステージ、ライフスタイルが変化する可能性にも注意する必要があります。
②の場合は、月額負担自体は小さいため家計への影響もそれほど大きくはありません。
ただし、ローン完済時までに長期を要するため、完済により月返済の負担がなくなってもその頃には経年によりメンテ費等の維持費が高額化する、買換え時の下取り価格が低下するという状況になります。
ローンでの購入というのは、「金利を払って資産価値を減らしながら乗る」ということでもあるのです。
この点も踏まえておく必要があるでしょう。

また最近よく見るご相談事例があります。
・返済残高はまだ数十万円残っているが、経年によりメンテ費が高額になってきたため買換えたい
・返済期間中ではあるが、こどもが生まれて大きい車が必要になったので買い換えたい
残債がある中で買換えを検討する場合、下取り価格で残債が相殺できれば問題ないのですが、「下取り価格<ローン残高」となるケースも多く、その場合は下取り価格を頭金にするどころかローン残金の相殺にも足りないこととなり、その差額によっては買換えがより難しくなってしまいます。
そもそも下取りとは別に、次の車はどう購入するのか。現金一括なのか①のパターンなのか②なのか、この点も頭を悩ます問題となります。

これからの車の購入、保有方法

始めにも述べたように、都心のような都会であれば、公共交通機関も整っていますし、週末だけの利用やスポット利用であればレンタカーやカーシェアリングという方法も合理的な選択肢としておすすめできます。
ですが地方では現実的ではないことが多いため、やはりレンタルやシェアではなく「保有」という形態になるのかと思います。

しかしこの「保有」の方法にも新しい考え方が生まれています。
これまでは車の購入というと、現金一括か自動車ローン利用かという2択だったかと思いますが、最近は車の維持にも「サブスク」という考え方が一つの方法として定着しつつあります。
「カーリース」と言われるもので、あらかじめ残価(下取り価格)を差し引いた車両価格と税金等のその他費用を月々分割で支払うという方法で、購入するより割安になるケースが多いです。
※厳密には「サブスク」と「カーリース」は異なる点もありますが、基本的には同じ仕組みです。

ただし、万人によいと言うものでもなく、車の使用頻度(走行距離)や車やメンテナンスに対するこだわりの有無、車に対する価値観、費用負担方法に対する価値観等により現金一括や自動車ローンでの購入が適している人もいますので、そこはご自身に合った方法を選択するのが一番なんだと思います。
保有方法の選択肢が増えたということは歓迎すべきことですし、もしかしたら今後は車も音楽や家電、その他サービスのようにサブスク利用が主流になっていくのかもしれません。


当オフィスでは、お車の保有方法や買換えのご相談にも応じています。
総合コンサルティングやライフプラン表作成の場合は、キャッシュフロー表等に照らしながらその他収支とも併せて確認、検討することが可能です。
お車の購入でお悩みの場合はお気軽にご相談ください。県外対応※も可能です。
※オンライン対応になる場合があります。

今回は、車の購入と保有方法について考えてみました。
止まらない円安や値上げラッシュが続く中、これまでの常識が通用しないことがどんどん増えていくのではないかなと日々感じています。
固定観念を捨てて、柔軟に情報収集することも必要ですね。
少しでもご参考になりましたら幸いです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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